ボディメイクは独学でもできます。ただ、食事とトレーニングを自分で学び、試し、見直す手間はかかります。僕も独学で体を変えましたが、かなり遠回りしました。
2019年にパーソナルトレーニングの指導を始めたとき、改めて感じたのが「ボディメイクって難しいわ……」ということです。自分が知っていることでも、始めたばかりの人にはまったく当たり前ではない。
この記事では、僕が独学でつまずいたことと、人に教えて初めて気づいたことを書きます。「知識を全部覚えてから始めなきゃ」と、動けなくなる必要はありません。

元パーソナルトレーナー、福岡のITベンチャーで働くサラリーマッチョ。
独学で55kgのガリガリ→75kg(筋トレ歴10年)
現在はおいしいものを食べるためにゆるく楽しく週5で筋トレ継続中。
元パーソナルトレーナー時代に得た知識と筋トレ歴10年の経験を共有します。
20代|168cm|75kg
僕が独学を続けられたのは、ボディメイクにハマったから
僕も最初から、食事やフォームを分かっていたわけではありません。トレーニングは見よう見まね。食事も、とにかくいっぱい食べればいいと思っていました。
それでも続けられたのは、「もっと理想のカラダに近づきたい!」という気持ちが強くなったからです。自分で本を買って勉強し、YouTubeの動画も見漁りました。
ここだけの話、大学の授業中に授業を聞かず、ボディメイクの本を読んでいたこともあります。それくらい、当時はボディメイクにハマっていました。
僕自身の感覚では、一般的に「いいカラダ」と言ってもらえるところまで約2年かかりました。これは僕の振り返りで、2年で全員が同じ体になるという話ではありません。
もし「ちょこっと体を動かしたい」くらいの気持ちだったら、ここまで調べ続けていなかったと思います。だから、調べるのが苦手な人まで、同じ独学のやり方にこだわる必要はないと考えています。
僕がしていた勘違い
当時を振り返ると、分かっていなかったことは本当に多いです。
- プロテインを、筋肉増強剤のように考えていた。
- とにかく大量に食べればいいと思っていた。
- マシンなら軌道が決まっているので、フォームは適当でいいと思っていた。
- 腹筋100回、腕立て100回をすればマッチョになれると思っていた。
- フリーウエイトエリアはマッチョがいっぱいで怖い、初心者は使ってはいけないと思っていた。
- 痩せたければ炭水化物を抜くべき、と考えていた。
今なら、回数だけ増やせばいいわけではないし、マシンでも座面や体の位置を合わせる必要がある、と説明できます。でも、始めたばかりの僕には分かりませんでした。
ていうか、普通に考えて覚えること多すぎますよね。。。僕がやってしまった具体的な失敗は、筋トレ初心者の頃の失敗談にも残しています。
指導を始めて気づいた、「普通」の食事も人によって違うこと
僕は2019年4月28日にパーソナルトレーニングの指導を始め、最初の約1週間で10人以上を指導しました。
そこで聞いたのは、例えばこんな話です。
- 「朝起きてから何も食べずに来ました」
- 「えっ!プロテインってトレーニング中に飲むものじゃないんですか?」
- 「家では腕立てをしていますが、手首を痛めてしまいます……」
- 「ジムに行ってるんですけど、いつもテキトーにマシンを動かしてるだけです」
これらの発言だけで、その人の知識がゼロだとか、やり方が全部間違っているとは言えません。ただ、食事のタイミング、痛みへの対処、何を意識して動くのかなど、確認することがたくさんあると感じました。
特に印象に残っているやり取りがあります。
お客さん「痩せたいんです」
僕「食事はいつもどんなものを食べていますか?」
お客さん「うーん別に普通ですけどね」
僕「毎日欠かさず食べてるものって何かありますか?」
お客さん「毎日菓子パンを2個食べますね」
当時の僕は、心の中で「原因それや……!」と思いました。ただ、菓子パン2個という情報だけで、体重が落ちない原因は決められません。ほかの食事、量、活動量も必要です。
このやり取りから残したいのは、「普通に食べている」だけでは、お互いに同じ食事を思い浮かべていないということ。具体的に何をどれだけ食べているか聞く大切さを感じた経験でした。
独学で迷ったら、最初に整理したい3つ
1.何を変えたいのか
体重を落としたいのか、筋肉を大きくしたいのか、まずはジムへ通う習慣がほしいのか。最初の目的を一つ決めると、調べる内容を絞れます。
一度に食事もトレーニングも完璧にしようとして、続かなくなるのはもったいないです。食事を必ず後回しにする決まりではなく、自分が変えやすいところから着手する、という意味です。
2.実際に何をしているか
トレーニングなら種目・重量・回数。食事なら数日分の内容と量。まず現状が分かるようにすると、次に何を試すか考えやすくなります。
「頑張っているのに変わらない」と感じても、頑張りが足りないと決めつけなくていいです。記録を見て、目標と行動が合っているかを確認します。食事の整理には、僕の身体づくりの食事も参考にしてください。
3.自分では確認しにくいところはどこか
本でフォームを読んでも、自分がその動きをできているか分からないことはあります。撮影して見直す、ジムのスタッフに器具の設定を聞く、必要な部分だけ指導を受ける、といった方法があります。
痛みを我慢して「効いている」と判断するのは避けてください。痛みが続く場合は医療機関で相談し、フォームの相談と体の不調の相談を分けます。
知識を増やすときは、「絶対」の言い切りに気をつけたい
これは僕自身の過去の説明にも当てはまります。2019年の投稿では、ボディメイクの基礎を10項目にまとめましたが、中には言い切り過ぎた内容がありました。
例えば「筋肉をつけながら痩せるのはムリ」。しかし、Longlandらの研究(2016年)では、若い男性40人が4週間、エネルギー制限と高頻度の運動を行い、高たんぱく質条件で除脂肪量の増加と体脂肪の減少が見られています。特殊な条件の短期研究で、除脂肪量は筋肉だけを指しませんが、「絶対に両立しない」とは言えません。
また、たんぱく質の量を除脂肪体重に一律の係数で掛けたり、運動前の食事が常に運動後より重要と決めたりするのも、条件を省き過ぎです。ISSNの見解(2017年)では、運動する多くの健康な人に1日あたり体重1kgにつき1.4〜2.0gを目安とし、1日全体の摂取量や配分も扱っています。
一つの強い言葉だけを覚えるより、「どんな人が、どんな条件で」というところまで見る。僕のブログも、その読み方で使ってもらえるとうれしいです。
独学とパーソナルトレーニング、どう選ぶ?
自分で調べて試すのが好きなら独学、判断やフォームの確認に時間がかかるなら指導を組み合わせる、という選び方ができます。どちらか一方に固定する必要はありません。
| 方法 | 向いている状況 | 気をつけたい点 |
|---|---|---|
| 本や動画で独学 | 調べることが苦でなく、記録を見直せる | 情報の条件と自分の動きが合っているか確認が必要 |
| 対面の指導を利用 | フォームを見てほしい、迷う部分を相談したい | 料金・指導内容・相性を確認する |
| 独学と指導を併用 | 普段は自分で行い、ときどき確認したい | 相談したい点と記録を持っていくと話しやすい |
「最短」という言葉は、僕はあまり好きではありません。無駄な遠回りを減らしたい気持ちはありますが、何週間で必ず体が変わるとは約束できないからです。
本で学びたい人には、僕が読んだ筋トレ本の比較を用意しています。種目のやり方を学びたいのか、食事を知りたいのかに合わせて選んでください。
「よっしゃいっちょ本気でやってみっかぁ!」という孫悟空みたいな気持ちも大事ですが、毎回それだけで乗り切らなくていい。僕が伝えたいのは、間違った努力で消耗してほしくない、ということです。
体が変わったことで、僕は人生がいい方向へ変わったと感じています。独学でも、人の力を借りても、その過程を続けやすくする方法を選んでみてください。
当時の投稿と参考引用情報
指導を始めた頃の考えは、2019年5月7日のInstagram投稿と当時の解説動画にも残っています。一部に本文で訂正した古い説明を含むため、現在の判断には本文を参照してください。旧記事の本人比較写真はリンク切れのため復元待ちです。
- Longland TM, et al.(2016)Higher compared with lower dietary protein during an energy deficit combined with intense exercise promotes greater lean mass gain and fat mass loss. 研究概要。対象・期間・除脂肪量という指標の範囲に注意。
- Jäger R, et al.(2017)International Society of Sports Nutrition Position Stand: protein and exercise. 本文。
参考情報の確認:2026年9月26日。
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