結局「炭水化物」はダイエットの敵なのか味方なのか。炭水化物を食べたら太るは間違っている

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炭水化物を味方にしよう

「炭水化物は太るからあまり食べないようにしなくちゃ」

「夜は炭水化物を抜いてるんだ!」

という会話を誰でも一度は交わしたことがあると思います。

「炭水化物が太る原因だ!」

「糖質制限!糖質NG!」

と、はっきりと理解はしていないけど

なんとなくのイメージで炭水化物は”敵”だと思い込んでいませんか?

僕も最近まで「炭水化物は太る原因だからあまり摂らないようにしなきゃ」

と思っていました。

しかし、筋トレを本気でやっていくうちに栄養学も学ぶようになり、

その考えは間違っていると知りました。

炭水化物は”味方”です。

今回は、今一度炭水化物と向き合うための記事です。

正しい知識を持っていれば、炭水化物とうまく付き合うことができます。

そして、もっと楽しい食事ができるようになります。

さらに、トレーニングの効果もグングン伸び、筋肉の成長スピードも上がることに繋がります。

「炭水化物を味方にしよう」

それが、この記事のテーマです。

 

炭水化物とは

そもそも、炭水化物とはなんなのでしょうか。

炭水化物とは「炭素と水を含む有機化合物」です。

糖質と食物繊維を合わせて炭水化物と呼びます。

炭水化物=糖質+食物繊維

糖質はさらに単糖類、少糖類、多糖類に分類されます。

とりあえず分類されるだけでそれがどうしたって思っておいてください。

これが太るとかはここでは特に考えなくていいです。

 

食物繊維とは

食物繊維は便通をよくするやつと覚えておいてください。

食物繊維は水溶性と不溶性に分けられます。

 

食物繊維のお話をちょこっとだけすると、便秘を解消するためには、水溶性と不溶性両方ともとることがオススメです。

ただし、不溶性食物繊維は多くとりすぎると必要な脂肪やミネラルの吸収を邪魔してしまう作用もあるため、とりすぎには注意です。

また、不溶性食物繊維は、普段の食事からとりやすいのですが、水溶性食物繊維は不足しがちになってしまいます。

手軽に摂取する方法として、オススメなのは「難消化デキストリン」をとることです。

難消化デキストリンは、脂質の吸収を遅らせ、便への脂質排泄を増やす働きがある水溶性食物繊です。

食べ物の消化吸収速度を遅くし、食後の血糖値の上昇を抑えてくれるほか、カルシウムやマグネシウム、鉄、亜鉛の吸収を促進してくれるという非常に優秀な働きを持っています。

小技として、就寝前のプロテインに溶かして飲めば、消化吸収をゆるやかにしてくれるので、就寝中にゆっくりと筋肉に栄養を送り続けることも可能になります。

便秘に悩んでいる方は、一度試してみる価値のあるサプリメントです。

 

なぜ炭水化物を摂らなくちゃいけないのか

太る原因になるから摂らない方がいいんじゃないの?

摂らなくて済むなら摂りたくない!と思う方は多いはず。

しかし、食生活において炭水化物はとても重要な役割を持っているので、とったほうがいいです。

炭水化物の重要性

  • 単糖であるグルコース(ブドウ糖)は、脳の唯一のエネルギー源
  • 代謝を保つ働きを持つ
  • 優秀なエネルギー源である

一つ一つ解説していきます。

 

ブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源だから

炭水化物に含まれるブドウ糖は、脳の唯一のエネルギー源です。

脳をしっかりと働かせるためにも、炭水化物は必要ですので、炭水化物を摂らなくてはいけません。

減量中に頭がボーッとしてしまう経験をした方は多いと思います。

実際、僕も体験しました。

筋トレをしている人は特にトレーニング中にもブドウ糖を消費しているので、糖質不足になってしまうことがあるのです。

脳をしっかり働かせるためにも、炭水化物は必要です。

 

代謝を保つ働きを持つから

糖質制限をすれば、すんなりと体重を落とすことはできます。

その理由は脂肪とともに筋肉も落ちてしまうからです。

糖質制限をすると最初はみるみるうちに痩せていきます。

でもそれって脂肪と一緒に筋肉も落ちていっちゃってるんですね。

 

糖質制限をすると、私たちの体は赤血球と脳に必要な量のブドウ糖を筋肉を分解して作り出そうとしてしまいます。

で、筋肉が落ちるとどうなるかって言うと、

  • スタイルが悪くなる
  • 代謝が落ちてある一定のラインからなかなか脂肪が落ちにくくなる
  • 日常生活でも動きが悪くなる

など悪いことがいっぱい起きちゃいます。

 

また、糖質制限をしてしまうと、人間の身体はエネルギー不足を感じ、エネルギーを消費しにくい状態に入ってしまいます。

よく言われる「代謝が落ちる」という状態ですね。

筋肉量が少なくなるという意味の代謝が落ちる+省エネモードで代謝が落ちるのダブルパンチングですわ。

ダイエットにつきものである「停滞期」と言われるものです。

炭水化物も適度に摂って筋肉を守ることがダイエット成功には必要不可欠なのです。

 

優秀なエネルギー源になるから

たんぱく質や脂質もエネルギー源になります。

しかし、それらは消化吸収に時間がかかり、内臓にかかる刺激が大きい

それに比べて炭水化物は

  • 消化吸収が良く、胃腸に対する刺激も少ない。
  • さらには摂取したエネルギーを筋肉や肝臓に溜めることができる。
  • はたまた余計な老廃物を出すこともない

というクリーンなエネルギー源なのです。

余談ですが、炭水化物をほとんどとらず、たんぱく質と脂質をいっぱい摂ってケトン体をエネルギー源とするケトジェニックダイエットという方法もあります。

ケトジェニックダイエットは短期間で痩せるにはとても優秀なダイエット方法ではありますが、素人がPFCバランスを正しく調整して食事をするのは困難ですし、

たんぱく質と脂質ばかり摂る生活を続けていると、血液が酸性に傾き、筋肉が合成されにくい状態にもなってしまいます。

それに、たんぱく質と脂質ばかり摂る食事は、普通の食事よりも満腹感を満たすことが難しいため、お金がかかってしまうというデメリットもあります。

以上の理由からも、安易に糖質制限をしてしまうよりも、しっかりと炭水化物も摂り、PFCバランスの良い食事をするのが最も簡単で健康的な食事だと僕は考えます。

ここで糖質制限によって発生してしまう弊害をまとめます。

糖質制限による弊害まとめ
  1. 脳の働きが鈍くなる
  2. 筋肉が分解される
  3. 代謝が落ちやすくなる(筋分解、停滞期)

なぜ炭水化物は太るのか

炭水化物は健康的な生活を保つために必要不可欠であると前述しましたが、摂りすぎてしまうと太る原因になってしまうことは事実です。

炭水化物が太る原因になる仕組みを見ていきましょう。

とその前に、そもそも人はなぜ太ってしまうのでしょうか。

そもそも、肥満になる原因とは

人が太ってしまう原因はさまざまな要因が考えられます。(過食、運動不足、睡眠不足、飲酒、喫煙、などなど)

その中でも、1番の原因と考えられているのは過食によるカロリー過多です。

人間は、基本的に

消費カロリー>消費カロリー

になっていれば、痩せることが可能なのです。

太らない食べ方や食べ物なんかがメディアで取り上げられることがありますが、みんなこのカロリー収支を無視してしまっています。

 

基本的には、一日のカロリーが消費カロリー>摂取カロリーになっていれば、たとえ真夜中にご飯を食べたとしても痩せます。

 

最もいいダイエットはとてもシンプルで、基本的にこのカロリー収支を程よくマイナスに(欠食はしない、程よくというのがポイント!)して、運動(主に筋トレ)で筋肉の分解を防ぎながら徐々に脂肪のみを落としていくというものです。

そのための理想的なPFCバランスの話はこちらの記事に詳しく書いていますので、本気でダイエットを始めたい方はぜひ参考にしてください。

結局、どんな食事をしたら痩せるのか。正しい1日の摂取カロリーとPFCバランスについて解説

話を炭水化物に戻しますが、それをふまえた上で、炭水化物が太る原因はズバリ大きくこの3つです。

  1. 余剰分が脂肪になるから
  2. 美味しいものは脂肪と糖でできているから
  3. 砂糖

一つ一つ見ていきましょう。

 

炭水化物を摂りすぎると余剰分が脂肪になる

これは炭水化物に限らず、脂質やたんぱく質も同じことが言えます。

エネルギーが十分に体内に蓄えられているのに、さらに過剰にエネルギーを摂取してしまうと、余剰分は脂肪として蓄積されてしまいます。

この時、余剰分が脂肪として蓄積されやすいのは脂質と炭水化物です。

脂質が脂肪になりやすいのは名前からもイメージしやすいですが、炭水化物も余剰分は脂肪として蓄積されやすいのです。

補足

たんぱく質からも脂肪は作られますが、その量はわずかです。

美味しいものは、脂肪と糖が多く、高GIなものが多い

基本的に美味しいものは「脂質」と「糖質」でできています。

ラーメン、カレー、ハンバーガー、ポテト、菓子パン、パスタ(カルボナーラ)、ドーナツ、アイスクリーム、ポテトチップス、チョコレートなど

これらのものは、全て高炭水化物、高脂質です。

脂質と炭水化物を同時に大量に摂取するのは、最も太る原因です。

ブドウ糖を大量に摂取したタイミングで、脂質をとると、より体脂肪が蓄積されやすくなってしまいます。

それプラス塩分過多ならもう最高ですね。

塩分で食欲が増進されて、さらに太る原因になります。

補足

脂肪をあまり摂らずに、糖質だけを過剰摂取しても、すぐに脂肪に変換されやすくなります。

結局、PFCバランスの良い食事が最強ということです。

砂糖は要注意

炭水化物の中でも、注意するべき存在は皆さんもよく知っている少糖類である砂糖です。

炭水化物が太ると言われてしまう原因の一つは、この砂糖にあるのかもしれません。

スイーツやアイス、チョコレートなどは砂糖と脂質のオンパレードです。

美味しいのでつい食べすぎてしまいます。

砂糖は「果糖+ブドウ糖」で構成されています。

果糖は膵臓病のリスクを高め、中性脂肪を蓄積しやすいということが研究でわかっています。

 

果糖ブドウ糖液糖

そして、砂糖と同じくらい注意すべきな糖が、「果糖ブドウ糖液糖」です。

こちらも砂糖と同様に、果糖とブドウ糖で構成されていますが、ブドウ糖より果糖の割合が多いものを果糖ブドウ糖液と呼びます。

砂糖よりも安く、甘みが強い、低音だと砂糖より甘くなるという理由から清涼飲料水に大量に使われています。

また、先ほども言ったように果糖は余った分はすぐさま中性脂肪として蓄積されやすいという特徴があります。

つまり、清涼飲料水を飲むと、果糖を大量に摂取してしまい、中性脂肪を蓄積しやすくなってしまうのです。

まとめると、炭水化物は避けてはいけませんが、砂糖に関しては、摂取量に気をつけたほうが良さそうです。

補足

砂糖消費量が多い人は、砂糖消費量が少ない人に比べてIQが25%も低かったという研究結果もあります。

砂糖の摂取量には注意が必要です。

まとめ

結局、僕がこの記事で言いたいことは、

炭水化物はうまく付き合うべき味方。カットするな!

ってことです。

炭水化物を食べたら太るというのは単純思考すぎます。

ダイエットをしようと考え、炭水化物を抜く前に、まずは自分の1日の摂取カロリーと栄養バランスの見直しから始めることをオススメします。

健康的に痩せるためのバランスに関してはこちらの記事を参考にしてください。

結局、どんな食事をしたら痩せるのか。正しい1日の摂取カロリーとPFCバランスについて解説

今回、この記事を書くにあたり、筋肉博士こと山本義徳先生の以下の書籍を参考にさせていただきました。

炭水化物についてもっと詳しく知りたいという方は、こちらの書籍を一度読んでみることをオススメします。

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